「生活保護とリースバック」を実例と共に解説 ~大阪市旭区の事例~

「生活保護とリースバック」を実例と共に解説

 ~大阪市旭区の事例~


今回ご相談いただいたのは、大阪市旭区に住む50代の男性からです。

「生活保護を受給しているが、リースバックは可能ですか?」

というお電話を最初にいただいたので、ご自宅に訪問し詳しくお話をお伺いしました。

 

詳しいご相談内容としては、現在自宅にご相談者様とお母様の二人暮らしで、これまでは料理人として腕を振るってきたが、数年前から糖尿病による歩行障害が理由でお仕事ができない状態になってしまわれたそうです。

現在、ご相談者様は生活保護を受給し、お母様は僅かな年金でなんとか暮らしている状態でした。

ご自宅は7年前に亡くなったお父様の名義のままで、相続登記はされておられませんでした。

 

生活をする上でだんだんと膨らんでしまったカードローン等の借入が約300万円あり、返済が滞っているため、カード会社から訴訟の通知が届き始めてしまったとのことです。

 

当然このまま放っておくわけにはいかないのですが、かといって返済するお金もありません。

お父様名義のままになっているご自宅を売却し、借入の返済に充てることを考えたそうですが、高齢のお母様もおられるので引越しは躊躇われるし、引越しをする資金もないのでリースバックを希望している。

 

というのが、大まかなご相談内容です。

 

実際にどのように進めていったのかを解説していきます。

 

 

親の家とはいえ、自宅があるのに生活保護は受給できるの?


相談内容の中で、ご相談者様は生活保護を受給しているが、亡くなっているとはいえ親の所有する家にお住まいです。

そもそもそのようなことが可能なのかと疑問に思われた方もいるかもしれません。

 

結論から言うと、親名義の家に生活保護を受給しながら住み続けることは可能です。

 

賃貸の物件に住みながら生活保護を受給している場合、毎月の生活保護費に家賃分が住宅扶助として加算されます。

もちろん、住宅扶助の部分はいくらでも加算されるわけではなく、市町村によっても異なりますが、おおよそ4万円を上限に毎月の家賃分が加算されます。

しかし、賃貸の物件ではなく親名義の家の場合、当然家賃は発生しないので住宅扶助は加算されることはありません。

 

そして、親が亡くなって家を相続したとしても、相続した家の資産価値が高い場合は売却し、その売却で得た資金で生活を送ることを求められる為、生活保護を受給したまま家を保有し続けることは認められませんが、資産価値が低いと役所が判断した場合、売却したとしてもすぐにその売却資金が尽きてしまい、また生活保護を受給する必要が出てきます。

しかもその際には家を売却しているので、住宅扶助も加算する必要が出てくる可能性が高いため、それならば資産価値の低い家の場合にはそのまま住み続け、住宅扶助を支給しないという判断に至るケースがあるのです。

 

今回はまさしくそのケースに当てはまっていたので生活保護を受給しながらお父様名義の家に住み続けることが出来ていたのです。

 

 

生活保護を受給したままリースバックを利用する


今回のケースではカードローンの借入が約300万円あるのでこれをどうするのかがネックとなります。

 

そこでまず家の査定を行いました。

大阪市旭区の築50年ほどの木造の家で、建物の価値はほぼゼロです。

土地は70㎡程の土地なのですが、前面道路が建築基準法上の道路ではないため、原則として将来建物を再建築することができない土地でしたので、市場価値としては非常に低いと判断されます。

査定結果としては売買代金350万円、家賃40,000/月という結果です。

 

通常のリースバックの場合、この条件をお客様が承諾していただければ、そのまま契約し、売買代金でカードローンを全額返済し、毎月家賃を支払いながら住み続けるという流れで進められるのですが、今回は生活保護が絡んでいるため、すぐに進めることはできません。

 

家を売却するのであれば、その売却金額が本当に妥当なのかを役所にも承諾してもらう必要があるのです。

家を売却し、借入を返済したとしてもまだ資金が手元に残る場合、当然に生活保護は打ち切られてしまいます。

今回は350万円という査定金額の為、ここから300万円を返済し、相続登記も未了のため、その費用も司法書士に見積もりを作成していただき算出します。

その他にも細かい諸費用や、カードローンの借入も利息や遅延損害金等で300万円より膨らんでいたため350万円で売却した場合、最終的に手元には資金は全く残りません。

 

役所に当社の査定書を提出し、350万円という金額の妥当性の判断を仰ぎました。

2週間ほどで返答があり、承諾していただくことができました。

 

結果として売却後もリースバックでそのまま住み続けられ、住宅扶助も支給されるので、今回は相談者様の希望が無事に叶う形となりました。

 

 

まとめ


このように、生活保護とリースバックは役所の承諾が得られれば組み合わせて利用することが出来ます。

 

住み慣れた家にそのまま住み続けられますので、生活保護を受給している方や、今後生活保護を受給することを検討しており、家もある場合は当社にご相談いただければ、ご相談者様の状況を慎重に見極め、役所とも連絡を取り合いながらなるべく希望に添えるよう進めさせていただきます。

 

 【リースバックの流れの図】

株式会社家スクでは大阪・和歌山・奈良・兵庫において多くのリースバックの実績があります。

 

 【家スクのリースバック、7つの特徴】 

 

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